【国宝仏像】不空羂索観音立像【東大寺法華堂】の解説と写真

奈良県東大寺の法華堂(三月堂)本尊、不空羂索観音立像の解説

最終更新日:2018年3月14日

乾漆不空羂索観音立像-法華堂安置(かんしつふくうけんさくかんのんりゅうぞう)

分類 国宝
ジャンル 美術品・彫刻
時代 奈良
構造・形式等 脱活乾漆像
像高362cm
国宝指定年月日 1952年03月29日
所有者 東大寺
安置場所 東大寺法華堂(三月堂)
所在・エリア 奈良公園

法華堂の中心仏。
二重須弥壇の中央に立つ。
像容は三目八臂、つまり眼3つで腕が8本ある。
真ん中で合唱している両手の間には、水晶の珠が挟まれている。
頭部に被る冠は銀製で、「世界三大宝冠」に数えられる(こう言っているのは日本人だけだと思うけど)。
観音の宝冠には阿弥陀仏の化仏がつくが、不空羂索観音立像宝冠の化仏は銀製の阿弥陀如来像として非常に珍しい。

羂索とは縄のことで、この縄で衆生をもれなく救済すると考えられている。
肩には鹿革をかけるが、奈良の鹿とは偶然だと思うけど、この繋がりからか春日大社のタケミカヅチの本地仏であるとされた。
手が八本ある観音像は密教の影響で、十一面観音に次いであらわれた像容変化だと考えられる。

背中の光背の位置は現在かなり下についているが、本来であれば合唱する手の位置に光背の中心が来る物と考えられている。
平成25年に終了した基壇の修理の際に、東大寺は光背位置変更を文化庁に相談したが、長年この位置にあるものを変える程の資料は揃ってないなどの理由で時期尚早とされたため、現在も光背位置は変わっていない。
文化庁は文化財の現状変更に対しかなり厳しく、私が生きているうちに光背が正しい位置に来た不空羂索観音立像を拝むことができるかどうか不明(私も現在の位置は本来の位置ではないと考えている)。

個人的に一番好きな仏像。
奈良に来たら必ず会いに行く。

私の知る限りでは、修理等の期間を除けば間違いなく東大寺法華堂にて拝観できる。

不空羂索観音の写真

※ 下記写真は古いため日光月光菩薩が脇に安置されていますが、現在は東大寺ミュージアムに移っています。

※ Japanese Temples and their Treasures, Vol.2, 1910 (Shimbi Shoin)(保護期間満了)

宝冠を被らない姿 ※ 『上代の彫刻 -日本美図絵3-』河出書房、1954年(保護期間満了)
不空羂索観音立像の足 ※ 『上代の彫刻 -日本美図絵3-』河出書房、1954年(保護期間満了)不空羂索観音立像の右第三手 ※ 『上代の彫刻 -日本美図絵3-』河出書房、1954年(保護期間満了)不空羂索観音立像の合掌手 ※ 『上代の彫刻 -日本美図絵3-』河出書房、1954年(保護期間満了)※ 『上代の彫刻 -日本美図絵3-』河出書房、1954年(保護期間満了)不空羂索観音立像の宝冠と第三眼 ※ 『上代の彫刻 -日本美図絵3-』河出書房、1954年(保護期間満了)

安置場所の地図

安置場所の記事

コメント(0)

  • ※コメント確認画面はありません。
  • ※コメント投稿後は再読み込みをしてください。
CLOSE ×