連作 ー C.D.フリードリヒ ドイツロマン派の画家を頼りに

絵画作品における連作とはないか?連作の簡単な説明を、ドイツロマン派の画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒの『人生の諸段階』と葛飾北斎の富嶽三十六景を紹介しながらご説明。

最終更新日:2018年3月14日

絵画には、連作と呼ばれるジャンルがあります。
ひとつのテーマについて複数の作品で表現することによって、全体でひとつの作品としての意味をこめます。

葛飾北斎の富嶽三十六景も連作のひとつです。
富士山をテーマに描きました。


(葛飾北斎:凱風快晴、神奈川沖浪裏

クロード・モネの睡蓮、ゴッホのひまわりも、連作であるといえるでしょう。

それらの作品よりも、もっと連作としての意味が込められた作品群もあります。

ひとつの作品で表現するよりも、さらに強く精神世界をあらわしたい。
特定のテーマを連作という手法で表現することにより、自分の内面の世界を現実世界に表出する。

そんな連作もあります。

ロマン派の画家たちは、連絡を多く描きました。

その中でも私が好きな画家が、ドイツロマン派の画家。

カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ
Caspar David Friedrich (1774-1840)

このブログでは、すこしづつフリードリヒの作品の紹介と解説をしたいと思います。

今日は簡単なご紹介だけ。

フリードリヒの連絡の代表作ともいえる『人生の諸段階』

・人生の諸段階 夜明けの海
・人生の諸段階 春
・人生の諸段階 夏
・人生の諸段階 秋
・人生の諸段階 冬
・人生の諸段階 洞窟の骸骨
・人生の諸段階 礼拝する天使

7作の作品を連作とすることにより、人間の生涯を表現しました。

「人生の諸段階 連作」解説。特集:カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ

連作とは

連作の多くは一日の4つの時の循環であり、1803年以降、循環連作はカスパーのみならず、多くの画家が描きました。
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒも多くの連作を遺しています。
初めて連作が描かれたのが1803年、春・夏・秋・冬の四枚のセピア画であるが、残念ながら現存しない。

すでに、古代には四季の象徴的な具象表現があった。
中世になると、イタリアでは季節の擬人化がすすみ、春=若い女性、冬=老人のように表現されていた。

ロマン主義は、時代は進歩するものであり、未来へ向かい、循環し、うつろいやすいもの、という解釈があります。
ロマン主義者たちは、時に対する人間の無力さを感じていた。

人間はただ時に対して、身をゆだねることしかできない。
このことを表すように、カスパーの連作では、人間は非常に小さく、自然の一部に溶け込むかのように描かれている。

土台となる思想は違うが、日本画でも四季を表したものは多く、屏風絵などは右から順に、春・夏・秋・冬を描ている。
また、「小町変相図」などのように、死んでからの腐りゆく様を描いたものあり、仏画などにも『連作』とも見られるものが多い。


今回ちょっとご紹介した『人生の諸段階』は、後日もっと詳しくご紹介させていただきます。

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